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初めて制服の下に直に下着を着用した亜由美は、恥ずかしさを押し殺して歩いていた。
背後を歩く男性の視線が、自分の背中のブラのラインを見ているような気がするのだ。
早足で歩いてようやく学校にたどり着き、クラスに入る。
「おっはよー、あゆちゃん」
純子がわざとらしいほどの爽やかな笑顔で挨拶してくると、亜由美の頭の先からつま先まで、ジロジロと観察している。
「お、おはようございます」
蛇に睨まれたカエルのような気持ちで、硬い表情の亜由美は挨拶を返すと席に着いた。
「ちょっと、何水臭い挨拶すんのよ。純ちゃんでいいって」
といいながら純子は、亜由美の背中に透けて見えるブラのホックの部分を指で摘んで離した。
パチン、とブラの弾力の衝撃が亜由美の背中に伝わると同時に、亜由美の耳元に純子が口をつける。
「黒の下着はどうしたの? 昨日約束したでしょ」
純子の詰問が亜由美の耳を襲う。
前を向いたままで、
「やはり人のものを身に付けるわけには……姉に叱られてしまいますから」
とようやく答える。
「舐めてんじゃねえよ、てめー」
クラスの皆には聞こえないような小さい声で罵ると、純子は亜由美の目の前に一枚の写真を差し出す。
それは昨日の放課後、純子達に羽交い絞めにされ、乳房を剥きだしにされた写真であった。
必死で背けようとしている亜由美の顔を須美子が掴み、正面を向かせられている。また、年齢とは不相応に豊かな乳房がピンク色の可憐な乳首を載せて、張り出しているさまが捉えられていた。
うろたえながらも亜由美は恥ずかしい写真を奪い取るが、純子は平然としている。
「別にプレゼントしてもいいよ。いくらでもあるし」
と笑うと、純子は亜由美の耳に口を当ててヒソヒソと語りかける。
「スカートはちゃんと詰めてきたみたいだし、そこは評価してあげる。まだまだうち等からすると丈が長いけどね」
純子はまた亜由美の背中に手を回し、ブラのホックの部分を掴むと、勢いよく離した。
背中にまた屈辱の衝撃を浴びた亜由美に
「ちょっと腰を上げてみて」
と命じるのだ。
何のために、と思う亜由美だが、純子の意図も分からないまま、逆らうすべもなく亜由美は言われた通りに少し腰を浮かせた。
すると純子は後ろの席から、亜由美のスカートの後ろの部分をたくし上げていく。
え、何をする気、と驚く亜由美に構わず、純子はスカートの裾を掴むとそれを捲くり上げ、スカートのウエストの部分に挟み込んでいくのだ。
「純子さん、何してるの」
たまらず顔を後ろに向け小声で問う亜由美だが、純子は挟み込み作業を終えると、腰を下ろすように言う。
言われたように、亜由美は椅子に腰を下ろす。
スカートを捲り上げられたため、これまではスカート越しに触れていた椅子に、今度はパンティ越しに尻をつけることになった。
ひんやりとした感触を尻に感じる亜由美に、純子はささやく。
「ゲームしようよ。一時間目は国語でしょ。もしあんたが先生に指されなかったらスカート下ろして良いわ」
そこで純子は言葉を区切ると
「万が一指されても、なんかの拍子にスカートの裾をウエストに挟み込んじゃった、ていうドジな話で済む事だから。言いつけどおりに黒い下着着けないあんたが悪いんだからね」
というと、またブラをパチンと弾くのだ。
「一時間目で指されなかったらそれで許してあげるから。でも、もし自分で勝手にスカート直したら、写真をマンション住人にばら撒くからね。それともこの近くにある、男子校にばら撒いてやろうかな」
と純子は脅す。
そんな、と振り返ろうとした亜由美だが、担任の教師が入ってくるのが見えた。
「朝のホームルームをはじめます」
まだ経験の浅そうな、若い担任の女性教師の一言で、みんなが席に着き出した。
ここで勇気を振りしぼり、担任に訴えればよかったのだろうが、亜由美は大人しく机にうつむいていた。
(やっぱ睨んだ通り。脅すとすぐ言いなりになるタイプの娘ね。あー、いいおもちゃが手に入った)
と純子は亜由美の悲壮感漂う透けブラの浮き出た背中を見ながら、隣の朱実と顔をあわせてにやりと笑うのだった。

亜由美はホームルームの担任の話を、上の空で聞いている。
スカートの後ろを捲くられているせいで、尻の部分の白いパンティが露出させられたままの状態だ。
現に斜め後ろの列の生徒などは気がついたらしく、
「あの転校生見てよ。スカート挟んじゃってパンツ丸見え」
「あ、ホント。気がついてないのかしら」
「放っておきなって。関わるとろくな事ないって」
などと、ひそひそと密談しているのが亜由美の耳にも入る。
露出させられたパンティに視線が集まっているのを感じる亜由美だが、誰も助けてくれそうにない雰囲気も嫌というほど伝わってくる。
(もう、どうしてこんな目にあわなきゃならないのよ)
連絡事項を話す担任の声など耳に入らぬ亜由美は、じっと俯くのみだった。

亜由美はホームルームの担任の話を、上の空で聞いている。
スカートの後ろを捲くられているせいで、尻の部分の白いパンティが露出させられたままの状態だ。
現に斜め後ろの列の生徒などは気がついたらしく、
「あの転校生見てよ。スカート挟んじゃってパンツ丸見え」
「あ、ホント。気がついてないのかしら」
「放っておきなって。関わるとろくな事ないって」
などと、ひそひそと密談しているのが亜由美の耳にも入る。
露出させられたパンティに視線が集まっているのを感じる亜由美だが、誰も助けてくれそうにない雰囲気も嫌というほど伝わってくる。
(もう、どうしてこんな目にあわなきゃならないのよ)
連絡事項を話す担任の声など耳に入らぬ亜由美は、じっと俯くのみだった。

ホームルームが終わり、一時間目の国語の授業が始まった。
(純子さんはこの時間に指されなかったら許してあげるといってた。指されなければいいのよ)
と、教科書を広げながらかすかに望みを抱く亜由美だが、目の前に不意に紙が飛び込んできた。
なんだろうと思い広げると、そこには
「放課後どこかに寄っていく? 返事すぐ頂戴ね」
と純子からのメッセージが書かれていた。
どういうつもりだろう、放課後って、と戸惑いながらも、亜由美は家の用事があるのでと断りの返事を出す。
するとすぐ、また紙片が飛んでくるのだ。
それもどうでもいい「昨日の歌番組見た?」とか、「英語の宿題やったの?」とかの内容である。
授業中にわけのわからない質問の紙を放られている亜由美だが、少しでも返事が遅れると背中をシャープペンの先で突付かれたり、ブラのラインを摘んではまたパチンとやられるので、返事を返さないわけにはいかないのだ。
(いったい何なんだろう)
不思議に思う亜由美だったが、何度目かのやり取りの後、いきなり国語教師が鋭い口調で注意してきた。
「おい、そこの二人。さっきから何をやってるんだ?」
その若い男性教師は、純子と亜由美に交互に視線を飛ばしている。
「お前ら手紙のやり取りなんかしてる場合か? 今年は受験なんだぞ」
と怒ると、二人に立つようにと命じた。
亜由美の顔から血の気が引く。そうか、わざと目立つように手紙を交換し続けて教師の注意を引き、パンティが背後から丸出しの自分を立たせてやろうという企みかと気がついた。
しかし気がついたところでどうしようもない。
ゆっくりと、静かに亜由美は立ち上がった。
亜由美の席は教室のちょうど中央の辺りである。
スカートをウエストに挟み込んで尻を覆う白いパンティが丸出しになった亜由美に、後方の生徒達が気がつき、ざわめきが起こる。


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